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個別療育について

集団療育について

個別療育と集団療育は、どちらがいいの

 療育の話に入る前に、保護者の方からこのようなご質問を頂きますが、どちらがいいというものでも、どちらだけ行えばよいというものでもありません。双方に良い点と悪い点が存在するからです。両方をバランスよく、またはご本人に合わせて利用されると良いと思います。

 こみじゅくでは、個別療育も集団療育もご本人のニーズ等を踏まえてバランスよく展開させていけるように環境を整えております。

 個別の療育では、その子に本当に必要な事にピンポイントな指導が受けられることが最大のメリットとなっています。集団よりかは「目」が集中し、より具体的、より掘り下げた内容の療育を受けられます。

 デメリットとしては、やはり「個別」なので人との関わりやルールなどは机の上でしか指導を受けられないこととなります。しかし、ペアレントトレーニングなどで訓練する事も出来、実際の実生活で活用し、またその弱点の指導で反復するという、きめ細かい指導は受けられます。

 

 集団の療育では、人との関わりのなかでコミュニケーションや社会性を伸ばすことに最大のメリットがあります。人と関わることで経験する様々な事柄は、順番やルールなどの社会性を伸ばすことに役にたち、そこでの関わりはコミュニケーションの応用力につながります。

 デメリットとしては、集団療育のみでは理解できない事柄があるということ。つまり、全体に対して教えたり、話したりするので、そこで理解できなければ分からないままになりがちになってしまうという事です。しかし、それをフォローするために個別にアプローチをして伝えるという方法をとり、全体で行動できるように促しています。

 

集中力の向上
体力の向上
根気の向上
物事の理解の向上
コミュニケーションツールの向上
社会性の向上

 こみじゅくでの、集団療育では個別療育で学んだことを実際に集団の中で実践して経験していく場としての意味合いが大きくあります。

 楽しくみんなで様々な活動をする中で、個別療育で学んだことを生かしたり意識する場をきちんと確保しています。ただ、みんなと一緒に楽しく活動するだけでは、身につかないことが多くあると考えているからです。社会性やルールとは、意識しないと知識としてわかっていても行動に移せないことがあります。

 ですので、こみじゅくでは個別療育で学んだことを集団療育の中で、お一人お一人が実践し経験することを集団療育の目的としています。活動内容としては、集団でのゲームやお子様同士での自然な関わりの中で、スタッフが意図的にお一人お一人に対して個別療育で学んだ様々なことを実践・経験できるように関わっていきます。

 

 環境を整えた場所からスタートします。

 取り組む物としては、課題やパズルが主な内容となっています。課題は、お一人お一人得意とすることや苦手とすることが異なるので、スタッフが手作りで課題を作り提供することになります。この集中力を向上させる課題の中には、手先の器用さの向上に役に立つ課題や将来的に使われるスキル(ほうれんそう「報告、連絡、相談」)も含まれています。

 課題とは、勉強とは異なります。基本的に一人で最初から最後まで行えるものを提供していきます。そこから少しずつご本人のスキルや集中力が上がるにつれて、課題の内容も変化していく物です。

一人で最初から最後まで行えることで褒められることが多く、完成できたという達成感と褒められるという事を通して、自己肯定感もここでは獲得できるように目指しています。

今回は集中力の向上と題していますが、向上のための活動にはその他にも意味のある活動が入っています。

 

 コミュニケーションや社会性の向上に体力は・・・それも個別で?とお思いになるかもしれまんが、必要な事です。

 落ち着きがない、集中力が短い等「イライラ・ソワソワ」してしまっていては集中はしづらいですし、気持ちも落ち着きません。ですので、「こみじゅく」では体作りも行います。

 目指すところは、ボディイメージや体の動かし方の獲得です。つまり活動の具体的内容としては、柔軟をメインとした体作りとなります。年齢に合わせて理学療法士の方にアドバイスをいただいた物を展開していく物となります。

 楽しく体を動かすことで、ストレスの発散を含め他児と比べられることなくスタッフと一緒に自分の体について考えることができる大切な時間となっています。体が硬い、筋力が弱いなど個別のニーズにも対応することが可能となっています。

  集中力の向上と体力の向上で、根気も向上させていく。

(一つ一つのことをコツコツと続ける力、失敗しても再チャレンジする力、新しいことに挑戦する力などの向上)

 体力の向上で気持ちの安定を集中力の向上で取り組む自信を身に付けることで、気持ちに余裕が生まれ「やればできる」と根気につなげていけます。

 こみじゅくでは、基本的にご本人が達成しやすい所から少しずつ始めていき「頑張ったからできた」という達成感と、スタッフから「頑張ったからできたね」「すごいね」と褒められていきます。達成しやすい所とは、「誰でもできる」と思われるような事柄からスタートしていきますので、ここでの躓きは少ないです。

 集中力や体力の向上に伴い行う活動や取り組む事柄が難しくなっていきます。

 発声・発語や語彙数を増やすなど、ご本人にとって一番使いやすい方法の向上を目指す。

 「伝えられる、わかる」という事を大切と考え、どのような方法でも相手に伝えられて、相手からの返答がわかるという事がコミュニケーションには欠かすことができない事柄です。

 言葉以外でもご本人が使いやすいツールが在るのであれば活用をしていきたいと思います。

(例、アイパットなどの電子機器を使い意思疎通をするなど)

 

 人とのかかわり方、距離の取り方、対人関係上のマナーやルールの向上を目指します。

 個別支援では、本や一対一で模擬場面におけるシミレーションを行い、具体的な場面を想定した練習を行います。また、動画を使い一連の動きを視覚学習するなど、ご本人に分かりやすく伝えていきます。

 社会的なマナー、ルールの理解の向上。場面ごとにある暗黙のルールについてもわかりやすく伝えていきます。

 ご本人の考え方や理解の仕方・性格を把握し、そこから本人が理解・納得できるアプローチを探していく。具体的には、一対一での絵本等の読み聞かせ、ご本人の実体験の話から場面ごとのルールを考えるなど様々な場面で柔軟に対応できるようにしていきます。

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